【江戸と現代ザックリ比較】元祖“花男”、江戸のモテ職業『花売り』

 

江戸時代 現代比較 『花売り』

テヤンデイ!
IWAっす。

 

今回は江戸時代と現代の
『花売り・花屋』を浮世絵も
交えながらザックリ比較していきます。

昔も今も
庶民の楽しみである園芸。

そんな庶民の趣味を支えた、
『花売り』は主に売り歩きで
花を売っていました。

季節の花を売っていた彼らは
花の流行のインフルエンサーとして
カリスマ店員的立ち位置を担って
いたようです。

 

そんな、
江戸を彩った『花売り』たちの

について触れていきます。

 

花売りという職業の歴史

江戸時代 現代比較 『花売り』

ガーデニング命なの。『 座しき八景の内 上漏の松の雨/歌川芳虎』

日本人はお花が大好き。

春は桜、夏は向日葵、
秋はダリア、冬はシクラメン。

季節と一緒に花もセットで
思い浮かぶと言っても
過言ではないお花の国、日本。

 

そんな日本人のお花好きは
古来から変わらず受け継がれています。

平安時代には桜を愛で、
鎌倉時代には鉢植えの文化が生まれます。
中国から伝来した品種も
この頃に広く人々に伝播し、
つつじ等の植養が一般化し始めます。

 

そして江戸時代に入り、
園芸が国家規模の爆発的ブームとなり、
階級の境なしに老若男女関係なく
人々はこぞって植物を育て始めます。

花の美しさを競うコンペや
即売会なども頻繁に行われ、
花の需要に合わせて
『花屋・花売り』が爆誕します。

江戸時代 現代比較 『花売り』

「色々ありますぜい?」『風俗東之錦 植木売り/鳥居清長』

 

花屋の発祥は安永2年(1773)頃と
言われおり、
主に朝顔椿ホオズキ
サザンカ牡丹などの生花を中心に、
などの植木を
併せ売りしている店もあったようです。

 

そのうちに、
売り歩きスタイルを業務形態とした
『花売り』が登場し、
庶民はより気軽に花を入手することが
できるようになります。

また『花売り』には、
上記の様な園芸用の生花を
専門とする者に加え、
仏用(葬祭や仏事)のなどを
専門に販売する者の2種類に
大別されていたようです。
(こちらは諸説あります)

 

彼らの登場により、
一層園芸文化は人々の生活に
浸透していきます。

 

元祖“花男”系職業だった『花売り』

江戸時代 現代比較 『花売り』

『花売り』 画像引用:守貞謾稿

江戸、京都、大阪で文字通り
大きく花開いた園芸文化。

その一端を担った『花売り』は、
まさに歩くトレンド

一年通して季節の花を
売り歩く彼らは園芸界の
流行の最先端を熟知していました。

 

更に『花売り』には男性が
多かったせいもあり、

『花売り』男子=ステキ!

という方程式が江戸女子の間で広がり、
洒落てる粋な職業という認識が
庶民に定着していきます。

当時のアイドルである歌舞伎役者と
『花売り』を掛け合わせた浮世絵も
存在していることから、
この職業の人気ぶりが伺えます。

江戸時代 現代比較 『花売り』

 

 

ちなみに、
『花売り』に男性が多かったのは
下級武士たちが副業として行っていた
ためとも言われています。

極たまに老婆の『花売り』
存在していましたが、
やはり人気があったのは
“花売り男子”たちだったようです。

 

まとめ

最後に江戸時代と現代の
花のお値段をザックリ比較
していきます。

 

『花売り』が売っていた花は
四文~六十四文(約¥80~¥1280)
という、それこそザックリな記録が
残されています。
(値段参考:『守貞謾稿』)

 

これは恐らく、
一本売り四文
季節もの鉢植え六十四文という
ことかなと推察でき、

朝顔の鉢植え=六十四文
と無理矢理強引に仮定してみます。

 

それに対して現代の比較対象を、
東京都台東区で毎年開催されている
『入谷朝顔市』の朝顔の鉢植え一つ
と想定します。

こちらは年によって若干誤差が
ありますが、
2016年の開催時の値段は
一律下記の価格だったようです。

江戸時代 現代比較 『花売り』

※物価やレートの変動はご了承ください

現代の方がやや高価ではありますが、
『入谷朝顔市』に出品される鉢植えは
健康的で質の高いものばかりだそうです。

その点を加味すると、
大分バランスのとれた比較結果に
なるのではないでしょうか。

高価な外来種ではない限り、
案外花の値段は昔から
変化していないのかもしれませんね。

 

 

さて、いかがでしたか?
江戸時代の“花売り男子”
その存在自体が売上アップに
繋がりそうな気がしますね。

江戸時代に生まれていたら、
間違いなく僕は『花売り』に
なりたいと思います!(モテたい)

 

 

それでは、また次回!

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