【浮世絵付き】『ラ・ラ・ランド』を3分でレビュー

 

Show must go onんん!
こんにちは!関東のCity of StarことIWAさんっす!

今回はラ・ラ・ランドの3分映画レビューをお届っす。

 

一度聴いたら耳から離れない主題歌や、美しいミュージカルシーンは思わず真似したくなるっすね。
街中で真似する時はくれぐれも交通ルールを遵守し、各機関に適切な許可を得て、美男美女をそろえてから本気で実行しましょう!
それでは、アクション!

甘くて苦い、新世代の青春映画

女優を夢見るミアは、オーディションを受けては落選する日々を送っていた。
そんな時、ピアニストのセブと出会い意気投合する。
理想と現実との間で葛藤しながらも、お互いに夢を掴む為に邁進する日々が始まる。

 

冒頭の圧巻のミュージカルシーンから観客を一気に引き込む。
この場面だけでもチケット代の元がとれるほどの計算し尽くされた拍手喝采のシーンだ。
これ以降、いわゆる”登場人物がいきなり歌い踊り出す”ミュージカル演出は主に4か所。
ミュージカル映画というカテゴリーにも関わらず、この回数は実に少ない。

 

季節ごとに区切られたチャプターが進んでいくに連れ、浮き足立つ様な歌唱シーンは徐々に減っていく。
これは二人が未来に夢を見ている状態、いわゆる夢に恋している状態であることを意味している。
彼らが思い描く未来は、二人仲良く夢を叶えて幸せに暮らすことだ。
しかし理想論では決して割り切れない現実問題を迎えた時、彼らは初めて未来に対して痛みを覚える。

このテーマ性こそ、この作品の真の姿だ。

観客全員が、かつて夢を追い傷ついたり夢を諦めた自分自身を投影して二人に共感するのだ。
この苦味が作品全体を引き締めていると同時に、万人の共感を集めるよう設計されている点が大変見事である。
そしてラスト、かつて確かに二人で夢を追いながら愛し合っていたことを確認し合うかのように彼らは見つめ合う。
この場面で涙を流さない夢追い人はいないはずだ。

 

同監督の前作『セッション』からテーマは一貫しており、才能の為の喪失の物語だ。
ミュージカル映画の皮を被ったをビターな青春映画であり、観客自身の愛しい時代への賛歌である。

 

それでは、本日はこの辺でTHE END!

また次回!
タッタカタッタカタッタカ
(タップを踏みながら去っていくIWA)

 

2017.8.28

Kenji Iwasaki

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