変な少年時代だったからロンドンに出展できた話

小学生時の絵1

「きみは変な子だね」

僕は昔から
周囲にそう言われ続けてきた。

 

しかし大人になった今、
少年時代の自分にこう言いたいっす。

「変な子をやめるな」

 

鬼才、目覚める

小学4年生のある日、
図画工作の授業である課題がでた

授業時間いっぱいを使って
自分の好きな
校内の風景をデッサンし、
後から絵具で色を塗る課題だったっす。

皆校庭に出て思い思いの
風景を描き始めた。

池の鯉を描いている子もいれば、
遊具を熱心に観察している子もいた。

他にも校舎全体を描こうと
苦労する子、
サッサと描き終わらせて
残り時間は遊んでいる子。

課題への取り組み方は人それぞれだったっす。

ソテツの木

僕はというと、
校庭の端にある
小さな植物園の前にいた。

ソテツの木が
所狭しと植わっている、
広さ10畳ほどのスペースだ。

ソテツの、
鎧のようなゴツゴツした質感と、
何となくジャングルっぽい雰囲気が
気に入りこの植物園を描くことに決めた

僕は無我夢中で鉛筆を走らせ始めたっす。

 

その三ヶ月後、描いたその絵は市の展覧会に出展された

 

展覧会当日、
上手な風景画が描かれた
他の子供たちの絵に混じって
一際異彩を放っている僕の絵が
飾られていた。

僕はソテツを描き込んだあと、
大好きな恐竜たちを
そこに描き入れていた
のだ。

「風景画の課題だからって、
風景だけ描くのつまんない」

そう思ったことを今でも覚えているっす。

出展された絵

僕は当時、
家にあった
映画『ジュラシック・パーク』の
VHSを擦り切れるほど観ていたっす。

スティーブン・スピルバーグ監督の
言わずと知れた名作で、
現代に蘇った恐竜たちが
人間たちをウキウキで
食い散らかすあの映画っす。

そこで描かれるスペクタルの数々に
少年心をわしづかみにされ
何度も何度も夢中で観ていたっす。

その頃は
T-REXやベロキラプトルなどの
恐竜の格好良さには完全に魅了され、
暇さえあれば
図鑑でイラストを見ながら
恐竜の絵を描いていたっす。

 

そんな大好きな映画と自分の描く絵が、
不思議と繋がった経験だったっす。

当然、
周囲に『ジュラシック・パーク』の
小学生ファンはおらず、
同世代たちとの距離は
広がるばかりでした(笑)

孤独な少年時代

まるで教室に紛れ込んだサルである

僕の家系には
絵を描く人間は誰一人いなかった

しかし何故か僕だけは、
幼少期から気付くと
一人で絵を描いていたっす。

誰かに教えられた訳でもなく、
絵を描いて親に褒められようと
していた訳でも無かった。

ただ気付いた時には鉛筆を握り、
鳥や竜や妖怪、
アニメのキャラクターなどを
自由帳に描きまくっていたっす。

そのため、教科書は落書きで真っ黒

 

僕は当時、
勉強や体育が大嫌いで
図工の授業と給食の為に
小学校に通っていたようなもの
でした。

そんな子だったので
同世代の子とは気が合わず
よくケンカしていた
っす。

普段おとなしい僕は、
ケンカとなると
手が付けられない程に
暴れまくっていたのを
よく覚えているっす。

 

僕は常に自分と周囲の世界とのズレに孤独感を感じていたっす。

 

まさかのロンドンへの出展

出展後、原画がお買い上げに至りました

大人になった今でも
僕は絵を描き続けている

制作してはSNSなどを活用して
自分の絵を発表していたある日、
あるアート系団体から
ご連絡を頂いたっす。

その内容は、なんと
ロンドンにあるアートギャラリーへの
作品出展のお誘いでした。

 

僕は国内での展示経験ですら、
遊び程度の一回きり。

それがいきなり
国外展示に呼ばれるなんて、
とても驚いたっす。

それと同時に
メチャクチャ嬉しく、
一人部屋で

「ふぉーう!!」

と叫んでしまったっす。

夢がなければ
生きている意味などない

自由が好き

僕は会社勤めが苦手っす。

仕事中も、
頭の中は絵のアイデアばかりを
考えているっす。

絵を描く為に
会社を休んだことも何度もある
っす。

そんな社会不適合者である
僕の夢は何か?

 

それは、
絵を売って生活できる
画家になること
っす。

大抵の人は
それを無茶だと言うっす。

「絵で成功するなんて
一握りの人間だよ」とか、
「真面目に会社で働きなよ」
などと言ってくる人も中にはいるっす。

僕と同じ夢を持っている方なら、
そういうことを
一度でも言われたことがある
のではないだろうか。

しかし、
そんな退屈な人の意見は
1ミリも聞く必要などないと思うっす。

その人達とは
そもそも目指している景色が
違うと思うので。

カッコつけて演技中

 

僕は今ロンドン出展用の絵を
全力で制作している

これが画家になる夢に
直結するかどうかは未だわからないっす。

ただし、
確実に夢に向かって前進していると
自負しているっす。

それに、
小学生から絵を描き続けてきて
本当に良かったと思えるように
なったっす。

何故なら、
自分の信じたことを
継続していれば、
いつかはその努力が
結実する日が必ずくる
ことが
この経験から分かったからっす。

 

なので改めて少年時代の僕に
伝えたいっす。

「変な子をやめるな」と。

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