嫌いなことはどんどんサボれ!
どうも! IWAっす!
いきなり非常識な書き出しで
申し訳ないっす!(笑)
皆さんには苦手な事や嫌いなものはありますか?
勉強?仕事?人間関係?家事?
人によって多種多様な“嫌い”があるかと思うっす。
その嫌いなもの、
サボってしまったことはありますか?
基本的に物事をサボるということは、
自身の堕落につながるっす。
なので、サボる=悪い事という常識があるかと思うっす。
しかし僕は、
大学時代に学校をサボりまくったことで、
自分にしか描けない世界感を表現できるようになったっす。
今回はそんな一見非常識に聞こえる、
僕の体験談をお話しするっす!
美大の理想と現実
僕は大学時代、学校が嫌いだったっす。
元々絵を描くことが好きだった僕は、高校時代に画家になることを決心したっす。
そして反対する両親を説得し、
とにかく絵の勉強を開始したかった僕は
滑り止めで合格した都内の
小さな4年制の美大に潜り込んだっす。
そんな僕が大学に行かなくなったのは第2学年も終わる頃でした。
理由の1つは、
学校の課題と自分の画風とのギャップ
だったっす。
画家を目指していた僕にとっては、
絵本制作・赤ずきんのイラスト制作・
ミニチュア制作などの課題がどうしても好きになれなかったっす。
自分の作風を曲げつつ、
なんとか描きあげた課題作品に対しても
当たり障りのないコメントをする教授陣。
そんな日々の講義に対して、
「あー、なんかつまんねーな~」
と疑問を感じ始めたっす。
大学が苦手になったもう1つの理由は、
友人関係でした。
高校時代は
周囲に絵を描く友達はいなかったため、
大学入学前の僕は
「やっと絵を語れる友達ができる!」
とワクワクしていたっす。
しかし、入学後に僕を待ち構えていたのはアニメオタク達の洗礼でした。(笑)
僕の知らないアニメの話を早口で一日中喋りまくる周囲の学生達。
「あー、もう本当につまんねーな~」
一度事務局に退学届を申請しにいったところ、学生独断での退学は認められないと断られてしまったっす。
僕は次第に学校に興味を無くしていったっす。
そんな日々が2年程続いたある朝。
寝床で目を覚ました僕はぼんやり思った。
「よし!サボろう!」
大学サボったら世界が超広がった
大学の講義と課題を地平線の彼方へ放り投げた僕は、独自の創作活動を開始したっす。
大学の図書館で入手した、公募展や展覧会のチラシを片っ端から持ち帰り全てに目を通した。
そこから公募展には可能な限り作品を応募し、どんなに小さな個展や展示会にも足を運んだ。
インターネットも活用しながらアート情報を探し漁った。
学校の授業からは何も学べない。
そう思った僕は、自らリアルなアートシーンに触れようとしたっす。
個展では作者の方がいれば、作品着想などの色々な話を聞きそこでしか学べないことを頭に詰め込んだ。
その他の時間は全て絵を描くことにつぎ込んでいたっす。
しかし中々作品は公募展では採用されず、僕のモチベーション低下に伴い作風も混沌としていったっす(笑)
そんな時、
僕は一人のイラストレーターに出会った。
その方は雑誌イラストの世界でご活躍しているMさん(女性)。
初めてMさんの個展に行った時に幸運にもご本人にお会いしたっす。
Mさんのイラストは、当時僕が描きたかった全ての要素と雰囲気を兼ね備えていたっす。
そのため、Mさんのお話は大変勉強になったっす。
彼女の次なる個展会場であるアートスナックにも出向き、他のイラストレーターさんやデザイナーさん、校正者さんなど様々な職業の方々と触れ合うことが出来たっす!
この時の経験は、
学校にいては絶対にできないこと
だったのでとても良い刺激になったっす。
プロからのアドバイス
公募展用の作品制作に悩んでいた当時の僕は、Mさんに作風の相談もしていたっす。
僕「この絵とかどうですかね?」
Mさん「凄い見にくいやん」
僕「こっちはどうです?」
Mさん「何描いてあるかわからん」
僕「そうですよね…」シュン)
歯に衣着せぬMさんの言葉に心が折れそうになったっす。
ただし、Mさんは作品に対してのアドバイスもきちんとしてくれたっす。
Mさん「全体的にごちゃごちゃしてるから、一つのものをちゃんと描き込むことを意識してごらんよ」
色々な物を描きたいという気持ちだけが上滑りしていること、自分でも気付けなかったその事に気付かせてくれたMさん。
プロってすげえ。
そう思ったっす。
そして、
Mさん「IWAくんの絵は美術家のTさんのテイストに似てるね。今度、雑誌コンペでその人が審査員を務めるから応募してみたら?」
ということも教えてくれたっす。
アルバイトの時間が迫っていた僕は、名残惜しくもお礼を言いながら別れたっす。
Mさん「ちゃんと大学には行きなね~」
別れ際にMさんがそう言いながら手を振った。
明日から大学いこ。
僕は迷わずそう誓ったっす。
作品が雑誌に掲載された!
今まで講義にも出ず課題も提出せずに姿をくらましていた学生に、当然のことながら大学は血も涙もなかった。
僕が大学から逃亡していた約半年間、同学年の知り合いは既に単位を取り終え、各々就活や創作活動に明け暮れているようで学内にはいなかったっす。
知り合いがいない中、昨年の単位分を取得する為に一つ下の学年の講義に出席するのは中々居心地が悪かったっす。(笑)
再び講義・課題・アルバイト・絵の制作の日々が始まった訳ですが、先日Mさんから聞いた雑誌コンペには真っ先に応募していたっす。
そんなことも忘れて、毎日白目を剥いてヘトヘトで大学に通っていたそんなある日。
知らない番号から携帯電話に着信があった。
疲れ切った顔で応答ボタンを押して電話に出た。
??「IWAさんの携帯でしょうか?」
IWA「どなたでしょうか…(白目)」
編集部「○○編集部の者です。
この度IWAさんの作品がコンペの準入選の一つに選ばれましたのでお知らせ致します。」
IWA「あ、そうですか。
……っえ!?」
編集部「おめでとうございます(笑)。つきましては○月号の紙面に作品を掲載させて頂きますので宜しくお願いします。それでは。」
IWA「はぶぁっ、ぁばばばばばばばばばばっすすうぃー…!」
混乱のため言葉にならない言霊を吐き出しながら僕は電話を切った。
一つ大きく深呼吸して、
「「こんなことってあるかーっ!?」」
自宅の部屋で一人で叫んでしまったっす。
急いでMさんに報告のメールを送って、ベッドに倒れ込んだ。
なんだかとても長い道のりを歩いてきたかのように、その時に疲れと充実感が一気に押し寄せてきたっす。
そして大学をサボることを決意した同じベッドの上でこう思った。
(「嫌いな場所にいようがいまいが、好きなことをやり続ければ必ず形になるんだな…とりあえず…卒業…がんばろ…ムニャムニャ…」)
そして深い眠りに落ちてしまったっす。
嫌いなことから逃げることは、決して最善の選択ではないかもしれないっす。
ただし、僕は一度大学からエスケープし
外の世界に触れられたことで、
一生ブレることがない芯の通った作風を
手に入れることができたっす。
大学時代に手に入れたこの作風は、現在の僕の絵の基盤となる大切な下地となっているっす。
そんな思いがけない宝物を体得できたり、
知らない自分に出会えたりできたので、
「サボってよかった!」と今では思っているっす!
なのでたまには面倒なことは脇に置いておいて、上手にサボっちゃうことをおすすめするっす。
絵を描くにも何をするにも、
頭と体を休めることは何より大切
だと思うっす!
それでは今回はこの辺で!
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