【江戸と現代ザックリ比較】隙間産業こそ最強!江戸職業“3強”廃品回収屋

 

江戸時代 現代比較 古傘買い 灰買い 紙屑買い 職業

テヤンデイ!

IWAっす。

 

今回は江戸時代の廃品回収業
現代の職業とザックリ比較していきます。

人工の多い江戸では、
多くの消耗品が排出され
また再利用されていました。

その中で生まれた廃品回収業は
まさに最強の隙間産業

人々が出したゴミを風の如く
回収し、使用できるものは
修理・修繕して全て問屋に卸して
収入を得ていました。

そのため、
人々が生活する場所であれば
決して職を失う恐れはありません。

 

今回はそんな廃品業の中でも、
特に庶民の生活に直結していた
であろう、

・くしゃくしゃ!紙屑買い

・ふるぼね!古傘買い

・はいはい!灰買い

“3強”廃品回収業について
ザックリ触れていきます。

『紙屑買い』〜江戸の廃品回収職業1〜

江戸時代 現代比較 『古傘買い』 『灰買い』 『紙屑買い』

左二つが江戸、右が京都の『紙屑買い』の荷物。/画像引用:守貞謾稿

今も昔も
人々の生活に欠かせない、

現代同様、
江戸時代も生活のあらゆる面に
紙は使用されていました。

障子紙はもちろん、草紙などの雑誌、
瓦版、鼻紙に至るまで
紙は人々の生活において
なくてはならないものでした。

そんな江戸中の紙を求めて
日々爆走していたのが『紙屑買い』

 

書き損じの紙や、
使用しなくなった台帳の古紙など
町中のありとあらゆる紙を
買い集めていました。

 

不要な紙を捨てる町民が売り手
なので、彼らからすると
ゴミも処分でき
ついでに小遣い稼ぎにもなって
ラッキー!という訳です。

現代では資源ゴミを出すだけでは
おいそれと報酬はもらえません。
紙の価格は下がり、
チリ紙回収の車もめっきり
見なくなりました。

 

これを踏まえてみると、
現代人から見ると
大変うらやましいですね

 

江戸時代 現代比較 古傘買い 灰買い 紙屑買い 職業

この他にも
古着や食器などを買い取る
『紙屑買い』がいたそうです。

それはもう名前を
変えた方がいいでござる。

 

ちなみに京都では買い歩く際に、
「てんかみくず、てんてん!」
という超かわいい掛け声で
街を歩いていたそうです。

てんとは“古い・古着”という意味

『古傘買い』〜江戸の廃品回収職業2〜

江戸時代 現代比較 『古傘買い』 『灰買い』 『紙屑買い』

『古傘買い』 画像引用:守貞謾稿

風が吹くと儲かるのは桶屋ですが、
雨が降れば儲かるのは今も昔も傘屋。

 

特に現代では急な雨が降れば
コンビニですぐにビニール傘が
買えるため、それをくり返していると
自宅に何本も傘が溜まっていきます。

IWAの自宅の玄関前も
「一体この部屋は何人暮らしなんだ」
と自分でツッコんでしまうほど
買い散らかした傘が置かれており、
処分に困っているっす。

 

そんな時に、
頼りになるのが『古傘買い』

江戸の町では、
使い古したり壊れて使えなくなった傘を
状態に応じて1本四文・八文・十二文で
買い取っていました。

この集めたを古傘を傘屋に持っていくか、
自ら修理して使用できる状態にしてから
傘屋に持っていくなどして彼らは報酬を
得ていたようです。

江戸時代 現代比較 古傘買い 灰買い 紙屑買い 職業

 

現代では、
傘用のゴミの日はあるにはあるのですが
飛び出している骨に触るのが危険で
何かと捨てるのが億劫になって
しまうんですよね。

こんな時彼らがいてくれたら最高だなあと
思いつつ、今日もビニール傘を買うIWA。

僕の気象管理能力に難ありという
見解には触れないで頂きたい)

 

また、京都の『古傘買い』は
鍋や土瓶などの瀬戸物も
買い取っていたそうで、
やはりこちらも
名前を変えた方がいいでござる。

掛け声の方も
「焼き鍋、土瓶、うちわに古傘は
ございませんかい」
と叫んでいたようで、
傘に限らず古道具全般を買い取って
いたようです。

名前を変えた方が(以下略)。

 

ちなみに江戸チームの掛け声は
ふるぼね~、ふるぼねは
ございませんか

のようにチョイ粋な呼び方を
していました。

『灰買い』〜江戸の廃品回収職業3〜

江戸時代 現代比較 『古傘買い』 『灰買い』 『紙屑買い』

『灰買い』 画像引用:守貞謾稿

現在の日常生活で“灰”を使う機会は
少なくなりました。

見かける機会も、
焼き芋やバーベキューをした時くらいに
限られるのではないでしょうか。

今でこそ、“灰”はあろうがなかろうが
使い道がないのでは?
と思いますが、
江戸時代では“灰”は宝物だったようです。

 

江戸時代では一家に一つ竈(かまど)
あり、米や料理をそこで炊いていました。

そこで大量に出た“灰”を
買い取っていたのが『灰買い』です。

当時、
“灰”は農業や耕作に使用される優れた肥料
でした。

そのため自給自足の江戸時代において
農家の灰の需要が非常に高く、
『灰屋』はガッッッポリ儲かったようです。

 

江戸時代 現代比較 古傘買い 灰買い 紙屑買い 職業

しかし、
“灰“を回収しながら歩き回る『灰買い』は
体全てが“灰“まみれになってしまっていた
そうです。

髪にも灰をかぶってしまっていたため、
見た目が白髪の年寄りに見えることも
多々あったそうです。

 

江戸時代 現代比較 古傘買い 灰買い 紙屑買い 職業

また、特に銭湯や料理屋では
毎日大量の“灰”が出るため
両者は大変良好なビジネスパートナー
だったようです。

 

そして、
皆さんお待ちかねの
もはやフリとしか思えない
京都(と大阪)の『灰買い』の
併せ買いの情報です。

この二都では“灰”の他に、
米、ぬか、砂糖、綿の実などを
買い取っていたそうです。

そして掛け声は
「ぬか・たね・灰はございませんか~♪」
だったそうです。

 

名前変えれば!!!

 

まとめ

さて、江戸の“3強”廃品回収業
いかがでしたか?

 

江戸時代の人々は、
何でもリサイクルしながら
限りある資源を大切にして
生活していたようです。

消費社会となってしまった現代
に比べ、地球にも優しく、
物への愛に溢れた
大変人間らしい生き方では
ないでしょうか?

僕も自宅に溜まっている傘は、
全滅するまで使い切ろうと
思うっす

 

 

それではまた次回!

▼ご依頼・ご提案・取材のお問合せはコチラ▼

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です