テヤンデイ!
IWAっす。
今回は、
江戸時代の尖っている職業3選を
現代との比較も交えて紹介します。
江戸時代のライフスタイルは
良くも悪くも尖っています。
尖っているといえばパンク。
パンクといえばセックス・ピストルズ。
セックスといえば春画。
春画といえばそう!江戸時代。
そんな江戸時代の
これから紹介する職業は
一体何がそんなに
尖っていたのでしょうか。
今記事は、
・磨いで!『磨師(とぎし)』
・直して!
『瀬戸物焼接(せとものやきつぎ)』
・天下統一したい!『針売り』
について触れていきます。
『磨師』のところにいっ磨いで、な職業
さて、タイトルから
若干出オチの匂いが漂ってきましたが
細かいことを気にしていては
江戸の人々に負けてしまいます。
人は常に感度を磨ぎ澄まして、
己という刃物の切っ先を鋭く保たないと
世間の荒波に流されてしまいます。
その為に必要不可欠な職業が
『磨師(とぎし)』です。
江戸時代のこの職業は、
主に古くなってこぼれてしまった
刃物の刃を研磨することで
再び切れ味を再生させる職業でした。
『磨屋・研師・磨師』とも呼ばれます。
砥石(といし)と呼ばれる平らな
磨ぎ石に刃物を滑らせることで
不均等になった刃先の表面を
揃えて新品同様の切れ味を
見事に転生させます。
刃物によっては磨ぎ方が異なり、
それに合わせ使用する砥石も
いくつかの種類が存在していました。
取り扱う商品は、
包丁や小刀、
のこぎりや挿刀(脇差しなど)など
でした。
流し歩きしながらその場で
仕事を請け負う『磨師』もいれば、
店を構えて営業する者もいました。
また、武士の刀を専門に磨ぐ
『刀剣磨師』もおり、
上記のような日用品専用の『磨師』
とは大別されました。
こちらはより職人色が強く、
武士の魂と呼べる刀を
心を込めて研磨していました。
現代ではあまり見かけなくなった
職業ですね。
僕が小学生の頃、
当時住んでいた団地で
一度だけ見かけたことが
ありますが、
それ以降の人生では未だに
お目にかかったことはありません。
時代の波に流されないように
常に鋭く尖って生きていきたい
ですね。
この、乱暴なまとめ方。
パンクでしょう?
『瀬戸物焼接』更に皿に愛を的な職業
皆さんは普段使用している愛用の
瀬戸物(陶器)が割れたり欠けたり
したらどうするでしょうか?
「お気に入りのマグカップの口が
欠けちゃった…」
「大事な皿や茶碗が割れた…」
などの時、自力で直したり補修したり
していますでしょうか。
軽度の欠けであれば気にせず使ったり
接着剤で応急処置をすれば、
問題ないかと思います。
しかし、
普段から愛用している食器が
真っ二つに割れてしまった時、
いつもは尖った攻めの姿勢を
貫いている皆さんの心も
きっと真っ二つに引き裂かれて
しまうことでしょう。
そんな時、江戸時代では
その割れた食器や引き裂かれた心を
優しく直してくれる、
『瀬戸物焼接(せとものやきつぎ)』
という職業者が存在しました。
彼らは溶かした白玉粉や糊を使って、
破損した陶器の継ぎ目を修復することで
報酬を稼いでいました。
場合によってはそれらを付けたうえで
自店が所有する窯で焼き直して
新品同様の状態に再生させていました。
この他にも、
剥げた漆(うるし)を塗り買えて
補修するなどの業務も行っており、
まさに食器のお医者さんといった
職業でした。
ちなみに高価な食器や、
当時ブランド品だった
“茶器”(茶会にて使用される急須など)
に関しては窯焼きはしておらず、
漆ぬりと金粉の散布のみで
対応していたようです。
これは恐らく、
オリジナルの良さを
損なわせないための
処置かと思います。
もしくは高価な陶器を
焼き直し損じた時に
高額な弁償代を請求される
恐れがあったためとも
考えられています。
どちらにせよ、
江戸庶民の物持ちの良さが
反映された職業ではないでしょうか。
日常生活でヒビの入った
皆さんのその心。
現代では瀬戸物屋さん自体が
減少しているようですが、
この『瀬戸物焼次』さんならば
優しく修復できるのでなないでしょうか。
『針売り』天下統一も狙える職業(?)
日常的に尖った生き方を
していると、
周囲から煙たがれることも
多々あるかと思います。
人に自分の生き方を
理解してもらう為には
それこそ針に糸を通すように
慎重に行動する必要があるのでは
ないでしょうか?
あ、そうそう針といえば…
最後にご紹介するのは
『針売り』です。
江戸時代、
着物や布が破れれば庶民は
裁縫を繰り返し行い、
布地がダメになるまで最後まで
大切に使い切りました。
その際に使用される“裁縫針”。
これを専門に販売していたのが
『針売り』です。
当時、針は小物問屋(雑貨屋)でも
売られていました。
しかし庶民の裁縫頻度の高さから
針専門店が店を構え始め、
終いには売り歩きも出現します。
中でも名店とうたわれたのは、
京都の『御簾屋(みすや)』。
やはり“着倒れ”と呼ばれた京都の
裁縫針が最も高品質だったようです。
こちらのお店は今も尚、
針の名店として営業を
続けていらっしゃるようです。
現代では裁縫針は
100円ショップでも入手できますが
専門店の針ともなると、
是非一度使ってみたい限りです。
また、
売り歩きをしていた『針売り』には
年配の女性がほとんどでしたが、
中には若い男性もいたようです。
実は、後に天下統一を成し遂げた
あの豊臣秀吉(木下藤吉郎)も
極貧時代に『針売り』を
副業にしていたようです。
農民出身で『針売り』を経て
天下統一を成し遂げるとは、
『針売り』は天下取りの登竜門と
言っても過言ではありません。
まとめ
さて、いかがでしたか?
江戸時代の、
先端が尖った品物を扱う職業3つを
ご紹介しました。
素朴で質素な生活を送っていた
江戸時代の庶民にとって、
消耗品の調達・修繕は
一つの生命線とも言えます。
そんな庶民にとって、
『磨師』『瀬戸物焼接』『針売り』
は日常生活に欠かせない存在だった
ようです。
消費社会の現代。
壊れた物も可能な限り自力で修繕し、
くり返し使用していければ
地球にもお財布にも優しい生活が
送れること間違いなしです。
皆さんも身近な所から
始めてみてはいかがでしょうか。
尖りレベル:0 の締め方で
お送りしてみました。
それでは、また次回!
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