![磨師 瀬戸物焼接 針売り 江戸時代 職業](https://iwasaki-art.com/wp-content/uploads/2018/04/edohikaku_togatta1-1.jpg)
テヤンデイ!
IWAっす。
今回は、
江戸時代の尖っている職業3選を
現代との比較も交えて紹介します。
江戸時代のライフスタイルは
良くも悪くも尖っています。
尖っているといえばパンク。
パンクといえばセックス・ピストルズ。
セックスといえば春画。
春画といえばそう!江戸時代。
そんな江戸時代の
これから紹介する職業は
一体何がそんなに
尖っていたのでしょうか。
今記事は、
・磨いで!『磨師(とぎし)』
・直して!
『瀬戸物焼接(せとものやきつぎ)』
・天下統一したい!『針売り』
について触れていきます。
『磨師』のところにいっ磨いで、な職業
![磨師 瀬戸物焼接 針売り 江戸時代 職業](https://iwasaki-art.com/wp-content/uploads/2018/04/edohikaku_togatta2-1-e1536851917443.jpg)
『北斎漫画』より/出展:国立国会図書館デジタルライブラリー
さて、タイトルから
若干出オチの匂いが漂ってきましたが
細かいことを気にしていては
江戸の人々に負けてしまいます。
人は常に感度を磨ぎ澄まして、
己という刃物の切っ先を鋭く保たないと
世間の荒波に流されてしまいます。
その為に必要不可欠な職業が
『磨師(とぎし)』です。
![磨師 瀬戸物焼接 針売り 江戸時代 職業](https://iwasaki-art.com/wp-content/uploads/2018/04/edohikaku_togatta3-1.jpg)
江戸時代のこの職業は、
主に古くなってこぼれてしまった
刃物の刃を研磨することで
再び切れ味を再生させる職業でした。
『磨屋・研師・磨師』とも呼ばれます。
砥石(といし)と呼ばれる平らな
磨ぎ石に刃物を滑らせることで
不均等になった刃先の表面を
揃えて新品同様の切れ味を
見事に転生させます。
刃物によっては磨ぎ方が異なり、
それに合わせ使用する砥石も
いくつかの種類が存在していました。
取り扱う商品は、
包丁や小刀、
のこぎりや挿刀(脇差しなど)など
でした。
流し歩きしながらその場で
仕事を請け負う『磨師』もいれば、
店を構えて営業する者もいました。
また、武士の刀を専門に磨ぐ
『刀剣磨師』もおり、
上記のような日用品専用の『磨師』
とは大別されました。
こちらはより職人色が強く、
武士の魂と呼べる刀を
心を込めて研磨していました。
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現代ではあまり見かけなくなった
職業ですね。
僕が小学生の頃、
当時住んでいた団地で
一度だけ見かけたことが
ありますが、
それ以降の人生では未だに
お目にかかったことはありません。
時代の波に流されないように
常に鋭く尖って生きていきたい
ですね。
この、乱暴なまとめ方。
パンクでしょう?
『瀬戸物焼接』更に皿に愛を的な職業
皆さんは普段使用している愛用の
瀬戸物(陶器)が割れたり欠けたり
したらどうするでしょうか?
「お気に入りのマグカップの口が
欠けちゃった…」
「大事な皿や茶碗が割れた…」
などの時、自力で直したり補修したり
していますでしょうか。
軽度の欠けであれば気にせず使ったり
接着剤で応急処置をすれば、
問題ないかと思います。
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しかし、
普段から愛用している食器が
真っ二つに割れてしまった時、
いつもは尖った攻めの姿勢を
貫いている皆さんの心も
きっと真っ二つに引き裂かれて
しまうことでしょう。
![磨師 瀬戸物焼接 針売り 江戸時代 職業](https://iwasaki-art.com/wp-content/uploads/2018/04/edohikaku_togatta7-1.jpg)
そんな時、江戸時代では
その割れた食器や引き裂かれた心を
優しく直してくれる、
『瀬戸物焼接(せとものやきつぎ)』
という職業者が存在しました。
彼らは溶かした白玉粉や糊を使って、
破損した陶器の継ぎ目を修復することで
報酬を稼いでいました。
場合によってはそれらを付けたうえで
自店が所有する窯で焼き直して
新品同様の状態に再生させていました。
この他にも、
剥げた漆(うるし)を塗り買えて
補修するなどの業務も行っており、
まさに食器のお医者さんといった
職業でした。
![『磨師』 『瀬戸物焼接』 『針売り』 江戸時代 職業](http://iwasaki-art.com/wp-content/uploads/2018/04/edohikaku_togatta7b.jpg)
ちなみに高価な食器や、
当時ブランド品だった
“茶器”(茶会にて使用される急須など)
に関しては窯焼きはしておらず、
漆ぬりと金粉の散布のみで
対応していたようです。
これは恐らく、
オリジナルの良さを
損なわせないための
処置かと思います。
もしくは高価な陶器を
焼き直し損じた時に
高額な弁償代を請求される
恐れがあったためとも
考えられています。
どちらにせよ、
江戸庶民の物持ちの良さが
反映された職業ではないでしょうか。
日常生活でヒビの入った
皆さんのその心。
現代では瀬戸物屋さん自体が
減少しているようですが、
この『瀬戸物焼次』さんならば
優しく修復できるのでなないでしょうか。
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『針売り』天下統一も狙える職業(?)
日常的に尖った生き方を
していると、
周囲から煙たがれることも
多々あるかと思います。
人に自分の生き方を
理解してもらう為には
それこそ針に糸を通すように
慎重に行動する必要があるのでは
ないでしょうか?
あ、そうそう針といえば…
最後にご紹介するのは
『針売り』です。
![磨師 瀬戸物焼接 針売り 江戸時代 職業](https://iwasaki-art.com/wp-content/uploads/2018/04/edohikaku_togatta10-1.jpg)
江戸時代、
着物や布が破れれば庶民は
裁縫を繰り返し行い、
布地がダメになるまで最後まで
大切に使い切りました。
その際に使用される“裁縫針”。
これを専門に販売していたのが
『針売り』です。
当時、針は小物問屋(雑貨屋)でも
売られていました。
しかし庶民の裁縫頻度の高さから
針専門店が店を構え始め、
終いには売り歩きも出現します。
![『磨師』 『瀬戸物焼接』 『針売り』 江戸時代 職業](http://iwasaki-art.com/wp-content/uploads/2018/04/edohikaku_togatta10b.jpg)
中でも名店とうたわれたのは、
京都の『御簾屋(みすや)』。
やはり“着倒れ”と呼ばれた京都の
裁縫針が最も高品質だったようです。
こちらのお店は今も尚、
針の名店として営業を
続けていらっしゃるようです。
現代では裁縫針は
100円ショップでも入手できますが
専門店の針ともなると、
是非一度使ってみたい限りです。
また、
売り歩きをしていた『針売り』には
年配の女性がほとんどでしたが、
中には若い男性もいたようです。
実は、後に天下統一を成し遂げた
あの豊臣秀吉(木下藤吉郎)も
極貧時代に『針売り』を
副業にしていたようです。
農民出身で『針売り』を経て
天下統一を成し遂げるとは、
『針売り』は天下取りの登竜門と
言っても過言ではありません。
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まとめ
さて、いかがでしたか?
江戸時代の、
先端が尖った品物を扱う職業3つを
ご紹介しました。
素朴で質素な生活を送っていた
江戸時代の庶民にとって、
消耗品の調達・修繕は
一つの生命線とも言えます。
そんな庶民にとって、
『磨師』『瀬戸物焼接』『針売り』
は日常生活に欠かせない存在だった
ようです。
消費社会の現代。
壊れた物も可能な限り自力で修繕し、
くり返し使用していければ
地球にもお財布にも優しい生活が
送れること間違いなしです。
皆さんも身近な所から
始めてみてはいかがでしょうか。
尖りレベル:0 の締め方で
お送りしてみました。
それでは、また次回!
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