【江戸と現代ザックリ比較】江戸の『料理茶屋』が神対応過ぎる話

江戸時代 現代比較 『料理茶屋』

テヤンデイ!
IWAっす。

今回は江戸時代の『料理茶屋』
現代の割烹料理屋・居酒屋を
ザックリ比較します。

 

『料理茶屋』とはその名の通り、
調理した料理とお茶・酒を提供する店
でした。

簡単なつまみや菓子を出す『茶屋』とは
区別され、この『茶屋』が発展した形態
料理茶屋と呼ぶようになりました。

ちなみに昔も今も、
割烹料理屋という呼び名は
変わっていないそうです。

 

日本で初めての『料理茶屋』は、
浅草金竜山(浅草寺)の門前にあった
茶屋が『奈良茶』という茶飯や豆腐汁等を
出したのがその始まりとされています。

江戸中で大ブームになったこの茶屋に続き
これ以降多くの『料理茶屋』が登場しました。

内装や食器など空間演出にも
こだわった店も出現し、
当初の茶店よりも居心地が良く、
豪奢な空間自体を楽しむ趣向も
強くなっていきます。

 

今記事では

・京都と大阪はボッたくられる?

・風呂つき高級VIP店が存在していた模様

・ザックリお値段比較

京都と大阪の料理茶屋にはご用心

江戸時代 現代比較 『料理茶屋』

飲めや歌えや~ 『卯歳七福神豊年踊/河鍋暁翠』

江戸時代中期、
江戸の料理茶屋では会席と呼ばれる
方式で料理が提供されました。

これはいわばコース料理の様なもので、
一人一膳方式で順々に料理が運ばれて
くるシステムです。

 

ちなみにこの会席料理懐石料理
全くの別物で、
会席料理は酒の肴に食べる
ガッツリした料理です。

それに対し懐石料理は、
茶の湯などの茶会に出される
茶を嗜む為の素朴な料理のことを言います。

 

この会席料理システムを採用した江戸の
『料理茶屋』のコースは主に以下のようでした。

①お茶・味噌吸い物

②口取肴
(皮ごと焼いた栗や、昆布など)

③二つ物
(甘煮類・切焼肴=鯛の浜焼きなど)

④刺身

⑤すまし汁、茶碗物
(蒸し料理や茹で料理)

ここまでが酒のお供の食べ物になります。

 

江戸時代 現代比較 『料理茶屋』

 

そして、締めとして

⑥一汁一菜 or 一汁二菜の飯

⓻お茶・茶菓子

が最後に出ました。

 

量も一人分の膳としてはちょうど良い
ボリュームだったそうです。

 

江戸時代 現代比較 『料理茶屋』

これに対し、京都と大阪では少々勝手が
違っていたようです。

この二都(以降、京坂)では
会席システムを取り入れるのが江戸よりも
遅れていました。
そのため、それまでは場に応じて料理が
運ばれてくる形式をとっていました。

ですがこの時、
客の人数よりも明らかに多い量の料理を
出すのが京坂の『料理茶屋』の常でした。

そして、
料金はその分高額にして
吹っ掛けていました。

そうですぼったくりです。

 

天保(1831-1845)以降、
京坂も江戸の様な会席システムを
取り入れたそうですが、
上記コースの②口取肴の量が
以上に多かったりと商売魂が
常に暴走していたようです。

 

江戸の高級料理茶屋が神対応?

江戸時代 現代比較 『料理茶屋』

ぐでんぐでん

『料理茶屋』が発展するにつれて、
江戸ではそのサービスや高級さを
競うように続々と“名店”と呼ばれる
店が出現します。

深川八幡の平清・柳橋北の河長
三谷(香川県)にあり現在も営業を続ける
八百善は特に評判が高かったようです。

この料理茶屋御三家が提供していたのは
料理だけではありませんでした。

 

料理や酒を一通り楽しんだ客が
次に通されるのは、

なんと風呂でした。

お腹がいっぱいになったら、
ひとっ風呂浴びれらるという訳です。

江戸時代 現代比較 『料理茶屋』

料理に風呂場ときたら、
それはもう旅館なのでは?

と思ってしまいますが、
当時の高級料理茶屋は
風呂場まで完備していたようです。

 

それだけではなく、余った料理は
土産として客に持ち帰らせたり
帰りが夜になれば使い捨ての提灯
持たせていました。

料理も含め、これで料金は
一人銀十匁以内(約¥12500以内)。

現代に置き換えても高額なお値段です。

江戸時代においては庶民には
中々手が出せなかったのでは
ないでしょうか。

まとめ

最後に当時と現代の価格帯を
ザックリ比較します

 

現代の比較対象は直前に触れた
『八百善』さんですが、
見つけられたお値段の情報が一つのみ
だったので、
他の割烹料理屋さんの価格帯も
併せて比較したいと思います。

 

尚、現在では風呂付きの割烹料理屋は
旅館以外には見当たらないようなので、
入浴費などはノーカウントとします。

江戸時代の銭湯代金が
大人一人約¥160なので、
江戸の『八百善』の高級感を加味すると
約¥1200位でしょうか。

これを
フルセットの¥12500から
マイナスした¥11300を比較価格としました。

江戸時代 現代比較 『料理茶屋』

※現代価格は税抜きです

物価やレートの変動もあるかと思いますが
大体この辺りが妥当ではないでしょうか。

価格帯は大きく変わりませんが、
現代の方がメニューなども
豊富であることを踏まえて
価格相応と我々が感じる方は
現代の会席料理かもしれませんね。

 

さて、いかがでしたか?
もし、江戸の風呂付き料理茶屋に
行くことができたら、
僕だったらいつまでも居座って
ゴロゴロしていたいっすね~。

(風呂付きとか最高か…ブツブツ…)

 

それでは、また次回!

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