どうもIWAっす!
今回はフランスのコメディ映画
『シャイニー・シュリンプス!愉快で愛しい仲間たち』
を浮世絵イラスト付きでレビューしていくっすよ~!
普段のIWAではスルーするような
ミニシアター系作品ですが、
こちらはイラストのお仕事関係で
公開より一足先に鑑賞させて頂いた映画っす。
(といっても記事の更新を忘れていたので既に公開されておりまアす)
鑑賞してみると、
これが予想以上に楽しい作品で
「「掘り出し物だあああああ」」と何だか得をした気分っす!
それではいきますよー!
あらすじ

同性愛差別発⾔によって世界⽔泳⼤会への出場資格を失った銀メダリストのマチアス(二コラ・ゴブ)。
再び資格を得るために出された条件は、3ヶ⽉後にクロアチアで開催されるゲイゲームズ出場を⽬指す弱小⽔球チーム『シャイニー・シュリンプス』のコーチになることだった。
一癖も二癖もあるゲイメンバーに辟易するマチアスだったが、彼らの自己表現や悩みに触れるうちに次第に心を開いていく。
しかしそんな彼らには思いもよらない現実が待ち受けていてーー。
実在するゲイの水球チーム『シャイニー・シュリンプス』の一員であるセドリック・ル・ギャロが“人生が変わるほどの実体験”を基にメガホンを取った、2019年フランス映画初週動員数No.1コメディ作品。
愛すべきキャラクターたちに引き込まれる

まず一言目の感想として、
「チーム8人全員、なんて愛しいんだ!最高!」
と思えるほど血の通ったキャラクター達がとても愛しい。
チームメイト全員個性が立っており、
彼らを好きにならない人なんているの?
とまで思ってしまう。
ゲイネタ、下ネタ、人種ネタ、
ブラックジョークを大量に放り込み、
性的マイノリティに関する小難しい哲学などは
微塵も押し付けてこない清々しいほど下品な(誉め言葉)作品。
自分らしく、奔放に、
そして正直に生きる彼らの姿に元気をもらえること間違いなし。
人物に奥行きを与えるセリフの数々

そんなコメディ一辺倒な作品と思いきや、
ふとした場面で彼らの悩みや思想も丁寧に描いている。
トランスジェンダーのフレッド(ロマン・ブロー)が漏らす、
「アザ隠しのメイクをするのには慣れているの」 という台詞がある。
これは、彼女がゲイであり性転換者であることで他者から迫害を受けてきた何よりの証拠で、それでいて明るく生きている彼女の姿を見ていると涙を禁じ得ない。
その他にも、
ジョエル(ローランド・メノウ)が語る
「社会的観点から何故ゲイゲームズに出場すべきなのか」という理念。
これを映画内できちんと説明したことにより、
ただのお下品映画ではく、
一貫したLGBTQプライドを感じられる作品となっている。
上記のように、彼らがマイノリティとして確かにこの世に実在しているという描写が非常に丁寧で、更に彼らのことが好きになる。
悲壮感などはサラッと流して楽しもう!という姿勢も非常に好感が持てる。
映画を観ながら、この旅路がいつまでも終わらなければいいのにと思ってしまった。
衝(笑)撃のラストで明日からの元気をチャージ

全編80年代ポップソングが多用されている点も本作の特徴の一つ。
歌詞とシーンが連動した楽曲の使い方が心地いい。
中でもクライマックスで
「Holding Out for a Hero」 がかかるシーンは、
『どんな時でも自分らしく楽しく生きる』彼らの哲学を象徴した素晴らしいシーンだ。
非常にシリアスな場面なのだが、それでも自己表現と笑いを忘れず仲間を送り出す。
その姿は正にヒーローのようで、昨今のコロナ禍で抑圧された気分から少しだけ観客を解放してくれる名場面となっている。
是非この場面を観て明日からの活力をチャージして欲しい。
まとめ
今作はご機嫌なゲイの皆さんがキャッキャしながら一つの目標に向かって結束していく様を、シリアス無し・陽性方向全振りで描き切る爽やかなコメディ作品でした。
多少都合がいい展開があるものの、そこはご愛敬。
シャイニーたちと一緒に笑って辛いことを忘れて欲しいっす!
それでは最後にご唱和ください!
「「お前らブッ潰す!我らシャイニーシュリンプス!!」」
コメントを残す