こんにちわん。IWAっす。
今回の浮世絵風イラスト講座は、
『犬』の描き方をご紹介します。
江戸時代より人々に親しまれてきた
動物である犬。
浮世絵や日本画にも数多くその姿が
描かれています。
今回は上の浮世絵風イラストのような
雑種犬の描き方を解説したいと思います。
使用する画材は、
下描き用の鉛筆またはシャーペン、
本描き用の筆ペンです。
今回もアナログ描きですが、
デジタルでの制作においても
ストロークなどを参考にして
頂けるかな〜と思っております。
是非お試しください!
浮世絵風犬ちゃんの頭部の描き方
犬にも様々な犬種がありますが、
今回参考にしたのは
葛飾北斎のこちらの絵。
(粗くてごめんワン)
これから皆さんと描いていく犬は、
描きやすさの観点から
上の絵よりもやや実物に近い骨格で
描いていきます。
江戸時代に描かれた犬の絵はどれも、
首を長くデフォルメしすぎている
画風が目立ちます。
そのため基本の描き方も兼ねて、
自然なシルエットで和風・浮世絵風に
描いていこうかと思います。
まず頭のライン→鼻筋を
描いていきます。
この時頭のラインと鼻筋の間に
小さいくぼみをつけ、
パーツを分けます。
ここをフラットに描いてしまうと
きつねの様な平坦な顔立ちに
なってしまうので注意しましょう。
曲線的な上アゴから口全体を
描いていきます。
ここは文章で説明するよりも、
実際を見ながら描いた方が
解りやすいと思うので
写真を貼っておくワン!
次に鼻を中心として、
放物線状にヒゲを生やしていきます。
耳を描く位置は
目のやや後ろあたりがベストです。
耳の先端を少し曲げると
こなれた印象が出るので
オススメっすよ~!
次に首→胸を描いていきます。
ここからは体毛も足していくので、
下描きで大まかなラインを決めた後に
毛を描いていった方が描きやすいですよ!
まず耳の後ろから斜め右下に
向かって、うなじを描きます。
この時に
頭のラインと調和がとれるように
バランスよく調整しましょう!
イラストとはいえ、犬は生き物です。
頭蓋骨をうっすら意識して描くと
より説得力あるものになります。
喉側はやや膨らみをもたせ、
そのまま胸まで曲線を描きます。
曲線の進行方向(上から下)を
意識し、筆先を細くはらいながら
毛並みを足していきます。
いかがでしょうか。
首を長く描くなどの
極端なデフォルメは抑えつつ、
シルエットに曲線を用いることで
和風・浮世絵風の雰囲気を
出してみました。
お次は胴体だワ~ン!
浮世絵風の山なりの胴体の描き方
胴体は首の後側から
地続きに描いていきます。
次のステップで描いていく後ろ脚にも
関係してくる部分なので、
ここからは全体を俯瞰しながら
バランスに気をつけて描いていきましょう。
まずは背中側です。
うなじから90°〜100°の角度をつけて
お山を描いていきます。
可能であればそのまま尻尾まで
描いてもらっても構いません。
次にお腹側は、
胸から地続きで描いていきます。
たった今描いた背中の形に
沿わせるような同じ角度のお山を
描きます。
このお山の斜面が
ちょうどお腹になります。
山なりの胴体で浮世絵特有の
躍動感を表現しましょ〜!
次は脚を描いていきまワオ~ン!
“逆「く」の字”の脚の描き方
まず、前脚の付け根部分に
人間でいうところの肩の線を
描きます。
大体耳の下辺りの位置を
目安に曲線を1本、
首と背中の間のくぼみの真下に
二の腕用の線を1本足します。
仕上げに、
一気に脚を描いていきますよ〜!
犬の脚は、
“逆「く」の字型”をしています。
骨格を観察しながら肩・腰から下は
“逆「く」の字”を意識して
描いていきます。
足先はやや簡単に描いてしまっても
問題ありません。
関節部分に線を入れて、
骨ばった印象を強調します。
和風・浮世絵風イラストを描く際は
下の脚部分のように細かい線を
こまめに入れることで、
良い雰囲気が出せます。
若干毛を散らして整えたら、
完成です!
初めてだと、
足の骨格を描くのが
なかなか難しいかと思います。
僕も動物の脚を描く時などは、
未だに一発でキマることは
ほとんどありません。
どうしても難しければ、
最初の『北斎漫画』の画像を見ながら
デフォルメをトレースしてしまうのも
全然アリだと思うっす!
是非自分に合った描き方で
ワンコを仕上げてみてください。
まとめ
今回のおさらいはこちらだワフッ!
・頭と鼻筋の間にくぼみをつけて“キツネ顔”防止!
・胴体は山なりにデフォルメして躍動感を!
・脚は“逆「く」の字”にして骨ばらせる!
いかがでしたでしょうか?
犬種により様々な描き方が
あるかと思いますが、
今回描いたワンコはベーシックな
中型犬なので、
体格の応用が色々と効きそうです。
体の模様や毛並み次第でも
オリジナリティのある和風イラストに
仕上がるかと思うっす!
是非楽しんで描いてみてください。
それではまた次回!
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