【浮世絵イラストつき】映画『アド・アストラ』はブラピが人間になるまでの物語

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どうもIWAっす。

今回はブラッド・ピット主演の
SFミステリー『アド・アストラ』を3分でレビューっす!

宇宙飛行士役は
以外にも今作が初のブラピ。
彼の演技が大絶賛され、巷のSF映画とは一線を画す今作。

それもそのはず、今作は感情的演技を抑え、
極力静かな所作でブラピが人間性を獲得していく内省的な物語だったのです…

※ネタバレ注意※

あらすじ

20年前の地球外有人探査計画で行方不明になった父親(トミー・リー・ジョーンズ)を探すべく、宇宙飛行士のロイ(ブラッド・ピット)は月、火星、そして海王星への調査を開始する。

「僕を残して行かないでくれ」の重さ

広く美しい宇宙の先に待つ父こそ、自身から別たれたもう一つの魂であると錯覚し主人公はひたすらに宇宙を駆る。

心を閉ざしたロイが
旅路で求め続けたものは自分自身。

旅の果てに対峙した父が
もう決して意思疎通ができない”向こう側”へ行ってしまった姿を見るや、かつて人命を無視して任務を優先しようとした自身の狂気性と彼を重ね合わせる。

あの時去り行く妻に向けて決して言えなかったあの言葉の重みを初めて知り、冒頭の「僕に触るな」の台詞と対になる差し出された手を自ら握るラストシーンをもってロイの人生はようやく動き出す。

内省的だが飽きさせない娯楽に富んでいる

終始一貫して”自身を肯定する”というミニマムなテーマを広大な宇宙空間との対比を使って展開する内省的な物語だ。

しかし、月面でのローバーチェイス(最高です)や狂暴化した猿との攻防(『2001年~』への敬意もしくは主人公と鏡像にある”本能”の比喩なのか)などのスペクタクルを用いた起伏を活かした展開が続くため寸分の飽きもなく没入できる。

それでいて作品の持つテーマ性を食ってしまわぬように、娯楽性も絶妙なチューニングで控えめに用意されている辺りがさすが。

SFファンには集大成的作品となる

ブランケットと枕が125ドル」という、
略奪や資源枯渇に苦しむ人類の背景描写。

加えて月にサブウェイが出店されていたり、暗黒面にローバーが突入する瞬間のあのフッとした恐怖感。

主人公の名前が役柄も含めてもろに『ブレードランナー』だったりとSF好きにとっては宝の山的作品になるだろう。

『アド・アストラ』まとめ

モノローグがややしつこいきらいがあるものの、陰鬱とした物語を咀嚼しやすいものにしている効果もあるのでその功績は大きい。

そしてやはり人間性を抑えて、瞳で感情を表現するブラピの所作にはただただ脱帽、2回号泣した。

  • ブラピの静謐な演技を堪能できる
  • この20年で最高の内省的SF作品
  • 宇宙の画作りとそこで描かれる人間の心の機微に涙する


それでは今回はこの辺で!

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